冬になると腰痛が増えるのはなぜ?

毎年、寒くなると「なんだか腰が重い」「朝だけ痛みが強い」という声が一気に増えます。実はこれ、気温の低下によって血流が悪くなることが大きな原因。筋肉が冷えると硬くなり、関節を支える力が弱まってしまうのです。
特に40〜50代の女性は、ホルモン変化の影響で筋肉量が落ちやすい時期。筋肉が少ないと体が冷えやすく、腰を守る“コルセットの役割”を果たす腹筋や背筋の働きも低下しがち。そのため、同じ寒さでも腰痛が出やすくなるというわけです。
さらに冬は動く量も減り、同じ姿勢の時間が長くなります。座りっぱなしや立ちっぱなしは、腰に負担が集中しやすい姿勢。これが「朝の強い痛み」「夕方にじわじわ出てくる重だるさ」につながります。
ちょっとした豆知識ですが、体が冷えると痛みを感じる神経が敏感になりやすく、同じ負担でも“痛みとして出やすい”季節でもあります。「寒いと腰が痛くなる」のは、体の仕組みから見ると自然な反応なのです。
冬の腰痛を和らげる3つのポイント
① 朝の“腰まわりの目覚まし”をつくる
冬は朝が一番筋肉が動きにくい時間。
布団からすぐ立ち上がると腰に負担がかかりやすいため、起きて30秒だけ腰まわりを温めながら動かす習慣が役立ちます。
- 膝を立てて左右にゆっくり倒す
- お腹に軽く力を入れたまま深呼吸
- 腰ではなく“お腹で”体を起こす意識
これだけで筋肉が動きやすくなり、一日の痛みが軽減されます。
② 座る時間が長い人は“股関節”をほぐす
意外かもしれませんが、冬の腰痛は腰だけの問題ではありません。
座りっぱなしが続くと股関節の前側が縮み、それが骨盤の傾きに影響します。骨盤が前後どちらかに傾くと、腰の筋肉に負担が集中しやすくなるため、腰ではなく股関節をゆるめることが効果的。
椅子に座ったままできるストレッチもおすすめです。
- 片膝を胸に引き寄せる
- 座ったまま片足を後ろに少し引き、太ももの付け根を伸ばす
デスクワークやスマホ時間が多い方ほど、股関節ケアで腰の軽さを感じやすくなります。
③ 体を温めるのは“外側より内側”
カイロや厚着ももちろん効果的ですが、実は「筋肉が動いて血流が上がること」の方が温まりやすいポイント。
冬は軽い運動でも体温が上がりにくい分、お腹やお尻など、大きな筋肉を動かすことが腰の冷え対策につながります。
おすすめは、家事のついでにできる小さな動きです。
- 皿洗い中に“かかと上げ”
- 歯磨き中に“お尻に軽く力を入れる”
- 洗濯物を干す時に“肩甲骨を寄せる”
動きが大きくなくても、筋肉が働くと体は確実に温まります。
そして温まると血流が良くなり、腰の張りが自然と和らぎやすくなるのです。
冬だからこそ“腰を守る準備”を
寒さで筋肉が硬くなるのは避けられませんが、少し意識を変えるだけで腰の状態は大きく変わります。
朝の目覚まし動作、股関節ケア、そして日常の中の小さな動き。“特別な運動”ではなく、毎日続けられる習慣が冬の腰を守ります。
腰痛が出やすい季節だからこそ、自分の体をちょっとだけ気にかけてあげる時間を持ってみてくださいね。
奈良市ヤマムラパーソナルジム

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